白髪のきれいなお婆さん

白髪というか銀髪のお婆さんが入所していた。
髪がすごくふさふさで本当にきれいだった。

80歳後半、足腰はちゃんとしてて自立してた。

特に病気とかなかったのだけど、1人は不安だからって家族さんが入所させた例。
わかんないけど、施設に寄付とかするくらいのお金持ちの家族さんだったと思う。

で、そのおばあちゃんの部屋の隣の部屋に、車いすで、ちょっと鬱の入った認知症の80歳くらいのお婆さんが入所してた。

で、車いすのお婆さんの入浴の順番が来たので、ある日訪室すると、銀髪のお婆さんが遊びに来てて、ずっと髪をすいてあげてた。

「女は髪よ」

って。車いすの方はけっこう気難しいのに、割と嫌がらず嬉しそうにしてて驚いた。

その日は機嫌も良くて、いつも嫌がるお風呂にもスッと行ってくれた。

で、ことあるごとに髪をすいてあげてるとこ目撃するようになってたら…。

車いすのおばあちゃん、どんどん髪がきれいになっていった。

ブラッシングするのって大事なんだなぁって思った。

それだけで、笑顔がどんどん増えた。まさに「女は髪」。

ある日突然、白髪のおばあちゃんが脳出血を起こして亡くなった。

車いすのおばあちゃんは本当に悲しんで、でも、ブラッシングは自分で続けてる。

生活の小さなことが、心のハリになるって話でした。

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