利用者さんのなかには、入浴をお誘いしてもどうしても嫌がるA さんがいっらっしゃいます。
認知症を持っていて、「今日はもう入ったの。」等仰って頑に断られます。
そんな時は無理にお誘いしても逆効果です。隣に座ってじっくりお話を聞きます。
楽しかった思い出、辛かった思い出等を真剣に聞き、自分のプライベートの話も時々聞いてもらいます。
そうしていくうちにちょっとずつ信頼関係が築かれます。
名前を覚えてくれたりもしてくれました。
その上で、「私と一緒にお風呂入りませんか?」と聞くと、「あんたとだったら入ってもいいよ。」とAさんが答えてくれました。
私は本当に嬉しくて、達成感ややりがいを感じました。
その後、Aさんは私がいる時は入浴出来るようになりました。
次第に施設での入浴に慣れていき、他のスタッフがお誘いしてもスムーズに入浴出来るようになりました。
Aさんはお風呂に入る度に「極楽だね〜このまま死んじゃっても良いくらい気持ちいいね。」と言います。
心地よい時間が提供できるようになって良かったなと思います。
介護は様々な技術が必要とされていますが、信頼関係を構築できることが何よりも大事なことだと実感しました。